Noble NB4 ノーコン対策
冬場の乾燥シーズンに問題となるノーコン対策について、まとめておきたいと思います。
そもそもなぜノーコンが起きるのか。それは静電気がミニッツの基板、レシーバーに悪さをするからです。静電気はタイヤと路面、シャーシの可動部などの摩擦によって発生します。水分は電気を逃がす性質があるので、ある程度の湿度がある状態であれば、静電気は空気中に少しづつ放電されます。
乾燥によって空気中放電に必要な湿度を下回ってしまうと、どんどん帯電量が大きくなり、放電できるタイミングでバチッと一気に放電が発生します。これがメイン基板やレシーバーに流れるとノーコンが発生するという仕組みです。
Noble NB4のレシーバーは残念ながら他のプロポメーカーさんのものより、静電気によるノーコンが発生しやすいです。この対策品として京商さんが紹介していたのが「TRUSCO(トラスコ)静電気除去テープ」です。
後に静電気除去テープ 50x100mm MZW125として京商さんから発売されました。物は同じだと思います。シャーシの裏面に貼って静電気の影響を軽減するものですが、残念ながら万全の対策とまでにはなりませんでした。
しかし、朗報は予想外のところからやってきます。KO nextミニッツevo用レシーバーの発売です。
この KO next、ミニッツ用レシーバー発売当初は Noble NB4 よりも酷いノーコンが発生していました。このままではまずいということで、KOさんが検証に乗り出します。実際にミニッツサーキットに出向いて路面の静電気量を計測したり、シャーシの配線の取り回しによる影響など、何名かのユーザーさんにモニターとして協力してもらいながら検証を進めていました。
そしてその結果、KO next のノーコン対策としてアナウンスされたのが、下記のページです。
MINI-Z EVO レシーバーユニット EX-NEXT MC-8」通信不良改善方法のご案内
https://www.kopropo.co.jp/blogs/view/241
レシーバー裏への対策シート(RFアブソーブシート)の貼り付け、NGな配線の取り回しなどが紹介されています。
勘の良い方はお気づきだと思いますが、これらの対策は静電気によってノーコンが発生している他社レシーバーにも共通するものです。KOさんの姿勢には頭が下がります。他メーカーユーザーですが、参考にさせてもらって自分の車両にも対策を取りました。ありがとうございます。m(_ _)m
その後、KO next のノーコン問題はレシーバーのファームウェアアップデートによって解決したようです。静電気という物理的な影響をプログラムで解決できるの?と思いましたが、本当にノーコンが収まったようなので可能なのでしょう。
Noble でもやってくれないかと思ったのは私だけではないはず。
一方、Noble での対策は続きます。レシーバー裏に貼るシートですが、当然nextユーザーではない人は市販品を手に入れる必要があります。仲間が品番を教えてくれました。3M製の「AB6005S」です。
これをちょうど良いサイズに切ってレシーバー裏に貼り付けます。表面の感じからして、トラスコのは静電気を逃がすタイプ、3Mのはブロックするタイプのように見えます(個人の推測です)ので、レシーバー裏に貼るのはAB6005Sが適しているかもしれません。メーカー検証済みですしね。
そして、シャーシ裏へのトラスコ静電気除去テープの貼り方ですが、京商さん推奨方法では「裏に全部貼る」です。
ですが、テープ表面が起毛状になっているため、車高によっては路面に擦りそうです。なんか見た目もスマートではありません。
効果的な貼り方はないか調べてみると、あるユーザーさんが「メインシャーシ側のTバーを留めているビスを覆うように貼る」ということを発信されていました。Tバーを留めている長めのビスが、基板側への静電気の通り道になってしまっているのでは?という推測からの発想だそうです。
これは、私自身サーキットでも間接的に体験済みで、対策前のKO next ユーザーさんにこの貼り方を試してもらったところ、完全ではないですが明らかにノーコンが減ったとおっしゃっていました。
というわけで、私自身はこの方法を採用することにしました。
まとめると、レシーバーの裏にAB6005Sを貼り付け、シャーシ側のTバーを留めているビスを覆うようにトラスコ静電気除去テープを貼る。配線の取り回しはKOさんの対策を参考に。
ひとまずこの方法で自分の車両にノーコンは発生していません。使っているパーツや走らせる路面によっては、これでも駄目な場合もあるかもしれませんが、参考にしてみてください。
と、ここまで書いて思い出しました。上記の話はミニッツevo基板とそのレシーバーに関する話で、通信が一時的に途切れ操作不能になりますが、しばらくすると復活するケースです。
もう一つ、RWDやFWD、AWD基板において、通信可能範囲が極端に狭くなるノーコン問題も存在します。こちらは静電気によって基板が故障したケースで、ユーザー側での対処は不可能です。
その場合は京商ユーザー相談室へ修理依頼されることをおすすめします。
ではでは。
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